この前、住んでいるマンションで夜中にベルが鳴っていて驚いて目が覚めたんですけど、どうしてベルが鳴るのでしょうか?
それは、大変だったね。いざという時に、対応できるようにちょっと詳しく見てみようか。
生活の中で、マンションの非常ベルが鳴り止まないトラブルは珍しくありません。深夜に突然大音量の警報音が響き渡ると、住民の皆さんは焦りや不安に駆られるでしょう。しかし、非常ベルが鳴る理由は様々で、火災以外の原因による誤作動の可能性も高いのが実情です。本日は、このようなトラブルに遭遇した際の適切な対処法について、詳しく解説していきます。
目次
●なぜベルが鳴るのか?
まず始めに、なぜ非常ベルや非常放送スピーカー、インターホンが鳴るのでしょうか
火事の際に、お部屋の中や廊下などに設置されている火災感知器が作動したり、発信機を押すことによって、その火災を知らせる為に非常ベルや非常放送スピーカー、マンションによってはお部屋内のインターホンが鳴動します。※これらを自動火災報知設備といいます
〇感知器の誤作動
非常ベルが鳴る最も一般的な原因は、火災感知器の誤作動です。
感知器は建物内の熱や煙を感知して警報を発しますが、漏水による配線の短絡での誤作動や、火災感知器の経年劣化による誤作動、台風や地震などの自然災害、その他にも火災受信機自体が経年劣化でおかしくなっている等、誤作動する要因は様々です
〇いたずらや事故
非常ベルが鳴り止まない理由として、いたずらや事故による人為的なミスも見逃せません。マンション内で不審な人物がいたずらで非常ベルのボタンを押したり、作業中の事故で機器を破損させたりすることで、警報が鳴り続ける事態に陥ることがあります。
このような人為的なミスを防ぐためには、入居者の啓発活動や防犯カメラの設置、施錠管理の徹底など、様々な対策が重要となります
●ベル等が鳴動している場合、どうすれば良いか
もし、お住いのマンションで非常ベルや非常放送スピーカーのような警報設備やお部屋内のインターホンが鳴動している場合はどう対応したらよいのでしょうか。
〇火災の有無の確認
まずは、周囲に火災の兆候がないかを確認することが最優先です。煙や炎、異臭がないかを見渡し、火災発生の可能性を判断しましょう。もし火災の恐れがあれば、すぐに避難する必要があります。
(周囲への呼びかけや119番通報等も、もちろん大切ですがまず第一は自身の安全確保を最優先しましょう)
誤作動の場合
共用部分に設置されている非常ベルや非常放送スピーカーが鳴動している場合、基本的に住人さんが勝手に鳴動を止めることは出来ません。
(お部屋内に非常放送スピーカーが設置されている場合も止めることは出来ません)
しかしながら深夜など、管理会社や警備員が対応できない状況下では、自力で非常ベルを止める必要が出てくるかもしれません。ただし、誤作動かどうかの判断が難しい場合は、絶対に勝手な行動は控えましょう。
○管理会社や警備会社に連絡する
マンションには必ず管理会社や警備会社が存在します。非常ベルが鳴り止まない場合、まずこれらの関係者に連絡を入れましょう。管理会社や警備員は、非常ベル装置の仕組みや停止方法を熟知しているため、適切な対応が期待できます。
連絡の際は、非常ベルが鳴り始めた時間や場所、周囲の状況などの詳細情報を伝えることが大切です。できれば、写真や動画を撮影しておくと良いでしょう。
○非常ベルを止める方法
①主音響停止ボタンを押す(受信機の音が止まります)
②地区音響停止ボタンを押す(必ず火災発生が無いことを確認してから)
③復旧ボタンを押す
火災感知器や発信機が作動した場合、火災受信機と呼ばれるものが、その作動(火災)を検知し、その火災発生場所に対応した箇所を鳴動させます。
(すべてを一斉に鳴動させる場合もあれば、火災発生場所の近辺のみ鳴動させる場合もあったりと、鳴動方式は様々です)
一般的なベルの止め方は受信機の盤面のにある
「地区音響」ボタンを押すと建物内のベルは停止しますが一定時間の経過・火災の再感知があれば再鳴動します
「復旧」を押すことでベルの鳴動が止まることがありますが誤作動の原因が分からなくなる可能性があるので操作しないようにしましょう。
※操作する前には必ず火災の可能性がない事を確認しましょう。
○非常スピーカーの止め方
お住まいのマンションによっては非常ベルがなく非常用放送設備のスピーカーのみ
設置されているマンションも多いです。
非常スピーカーの止め方ですが、確実に誤作動と断定できる場合のみ行動してください。
①非火災放送スイッチを押す
🎤「さきほどの火災感知器の作動は確認の結果、異常がありませんでした。ご安心ください。」
②火災受信機を復旧させる
③非常復旧スイッチを押す
火災受信機や非常電話等が復旧していない場合は非常復旧を押しても火災と判断し鳴動し続けます
●火災以外でインターホンで警報音が鳴る場合
火災警報以外でインターホンで警報音が鳴る場合があります。比較的多いのは、ガス漏れ警報器の作動です。
ガス漏れ警報器は台所に火災感知器とは別に設置されています。
お部屋によってはガス漏れ警報器を設置していない場合も、もちろんありますが設置している場合はこれも誤作動を起こし、インターホンで警報音が鳴る場合があります。
○インターホンの警報音の止め方
お部屋内のインターホンで警報音が鳴ると、玄関子機でも同様に警報音が周囲に鳴り響きますので、
料理(主にアルコール)やバルサン等で誤って作動させてしまった場合は、「警報音停止」ボタンを押していただき、警報音を止めて頂くのをお勧めします。
※「警報音停止」ボタンを押した場合、インターホンの鳴動は止めれますが、ガス漏れ警報器自体の警報音はガスが抜けないと止まりませんので、うちわで扇ぐなどの対処をお願いします。
実際にガス漏れしている場合は、窓を開けるなど柔軟な対応をお願いします。
(換気扇を回すのは静電気で火災の危険がありますので、お勧め致しません)
★まとめ
マンションの非常ベルが鳴り止まないトラブルは、火災警報以外にも様々な原因が考えられます。感知器の誤作動や機器不具合、いたずらや事故などが主な要因となっています。
非常ベルが鳴った際は、まず火災の有無を確認し、問題がなければ管理会社や警備会社に連絡を入れましょう。深夜など対応できない場合は、自力で非常ベルを止める必要があります。ただし、誤作動かどうかの判断が難しければ、絶対に勝手な行動は控えるべきです。
日頃から、定期的な点検や感知器の適切な管理、防犯対策の強化など、予防対策を講じることが重要です。マンションの防災設備を適切に維持し、住民の安全と安心を守ることが何より大切なのです。
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