目次
はじめに
消防設備士乙種第6類、通称「乙6」は、消火器の点検や整備を行うための国家資格です。この資格は、消防法で定められた消火器の法定点検を実施できる唯一の有資格者として認められています。消火器は、消防設備の中でも圧倒的な設置数を誇る必需品であり、乙6資格の需要は非常に高いのが特徴です。本記事では、消防乙6の試験内容や資格取得のメリット、勉強方法などを徹底解説します。
乙6の試験について
乙6の試験は、筆記試験と実技試験の2部構成となっています。筆記試験は消防関係法令、基礎的知識、構造・機能・整備の3科目から出題され、実技試験は消火器の識別や操作に関する問題が出題されます。
筆記試験の内容
筆記試験の出題範囲は以下の通りです。
- 消防関係法令: 消防法、消防法施行令、消防法施行規則など、消防設備に関連する法令の理解
- 基礎的知識: 火災の原因や種類、消火理論、消防設備の種類と機能など、基本的な知識
- 構造・機能・整備: 消火器の構造や機能、点検方法、整備手順などの専門知識
筆記試験は4択式の問題で構成され、全30問が出題されます。合格基準は全体で60%以上、各科目で40%以上の正答率が必要です。
実技試験の内容
実技試験では、消火器の写真やイラストを見て、種類の識別や操作手順を記述する問題が出題されます。実技試験の合格基準は60%以上の正答率です。
実技試験対策として、消火器の種類や特徴、操作手順を写真付きで丁寧に解説した問題集やテキストを活用することをおすすめします。
過去に出題された問題は一般財団法人 消防試験研究センターを参考にしてみてください。
https://www.shoubo-shiken.or.jp/shoubou/exercise.html
乙6の資格取得のメリット
消防乙6の資格を取得すると、様々な分野で活躍できるメリットがあります。
就職・転職に有利
乙6の資格を持つと、消防設備点検業界への就職や転職が有利になります。消火器は法令で定期点検が義務付けられているため、有資格者の需要が安定しています。また、ビルメンテナンス会社やホテル、病院、商業施設などでも重宝される資格です。
さらに、第二種電気工事士などの資格と組み合わせることで、より幅広い分野で活躍できるようになります。
給与アップの期待
乙6の資格を取得すると、多くの企業で資格手当の支給対象となります。資格手当は月々の給与にプラスされるため、年収アップが期待できます。
また、消防設備点検の現場では、資格保持者の方が無資格者よりも高い給料が設定されていることが多いです。
手当は消防設備士なら1種類あたり月額3,000円から5,000円程度と言われています。ただし、地域や勤務先によって異なるため、正確な数字は変動する可能性があります。
副業の可能性
乙6の資格を持っていれば、個人で消火器の点検業務を請け負うことができます。消防設備点検業は、個人事業として副業として行うことが可能な分野です。
週末や夜間に消火器の点検を行えば、収入の柱を増やすことができます。資格を活かした副業は、収入アップと共に自己実現の機会にもなります。
乙6の試験対策
消防乙6の試験に合格するには、適切な対策が必要不可欠です。
独学での勉強方法
乙6の試験は独学で合格可能な分野です。効果的な勉強方法は以下の通りです。
- 過去問題集の繰り返し演習
- 参考書や解説書の熟読
- 重要ポイントのまとめノート作成
- 音読や暗唱による暗記
特に実技試験対策として、写真付きの過去問題集や動画教材を活用することが重要です。
・一般財団法人 消防試験研究センター https://www.shoubo-shiken.or.jp/
インターネットから全国の試験日の確認や申込は可能です。
・参考書
第6類消防設備士
通信講座や講習会の活用
短期間で効率的に合格を目指す場合は、通信講座や講習会を受講するのがおすすめです。
講座名 | 内容 | 費用 |
---|---|---|
SATの通信講座 | テキストと問題集、動画教材が含まれる総合講座 | 約3万円 |
日本エネルギー管理センターの講習会 | 現役講師による対面授業と実技指導 | 約2万円 |
講座や講習会を受講すれば、効率的な学習が可能になり、合格の確率が格段に上がります。
まとめ
乙6は、就職や転職、収入アップなど様々なメリットが期待できる人気の国家資格です。試験の難易度は高くなく、対策次第で比較的合格しやすい資格ですので、興味のある方は是非チャレンジしてみてください。資格取得後は、消防設備点検業界はもちろん、ビルメンテナンスや個人事業主としての活躍の場が広がります。合格に向けて、本記事を参考にしながら計画的な学習をしていきましょう。
よくある質問
乙6の合格基準は何ですか?
合格基準は全体で60%以上、各科目で40%以上の正答率が必要になりますが実技試験では60%以上でないと筆記の点数がよくても不合格になってしまいます・・・。
乙6の試験の合格率はどのくらいですか?
だいたい2万人が受験して合格するのは3~4割ほどになっています!
試験は年に何回開催されますか?
各都道府県で試験日が異なるので受験地を選んで申し込めば複数回チャレンジする事が可能ですので消防試験研究センターのHPを参考にしてみてください!