目次
はじめに
先輩、今度の消防設備士講習って、会場まで行かなくていいって本当ですか?
ああ、本当だよ。最近、オンライン講習が導入されてるんだ。
近年、資格制度や講習制度のデジタル化が進む中、消防設備士に関連する講習もついにオンライン対応が始まりました。これにより、従来の集合研修の負担が軽減され、働きながらでも効率的に資格更新・講習受講が可能となります。
この記事では、消防設備士講習のオンライン対応化の背景、新制度の内容、受講方法、注意点までを詳しく解説します。
消防設備士講習とは?
そもそも、講習って受けないとダメなんですか?
免状を持ってる消防設備士は、5年に1回、法定講習を受ける義務があるんだよ。
消防設備士講習は、消防法第17条の6に基づき、消防設備士免状の交付を受けた者が5年ごとに受講しなければならない法定講習です。
講習の目的は、以下の通りです
- 消防用設備の最新技術や法改正の周知
- 点検・整備の実務知識の再確認
- 安全確保のための能力維持
なぜオンライン講習が導入されたのか?
でも、なんで今さらオンラインなんですか?
コロナの影響もあって、働きながらでも学べるように制度が見直されたんだ。消防庁と日本消防設備安全センターが動いた結果だよ。
新型コロナウイルス流行を契機として、多くの業界でオンライン講習やリモート研修が定着しました。消防設備士講習も例外ではなく、「柔軟な働き方」「多様な受講機会」の確保が課題とされていました。
加えて、消防庁や日本消防設備安全センターは、以下の背景からオンライン化を推進しています。
- 地方在住者や高齢者の移動負担の軽減
- 人手不足による現場離脱リスクの最小化
- 技術継承の促進と講師リソースの有効活用
オンライン講習の対象と内容
オンライン講習の対象は、再講習(5年ごとの義務講習)を受講する消防設備士の一部から段階的に開始され、今後は初回講習や関連資格にも拡大される見込みです。
基本構成
内容 | 詳細 |
---|---|
配信方式 | オンデマンド(録画)+確認テスト形式 |
受講時間 | 約4時間(章立てで分割視聴可) |
受講方法 | 日本消防設備安全センターの講習サイトへアクセスし、ID/PWでログイン |
修了条件 | 全動画の視聴+確認テストの合格 |
実際の受講ステップ
実際、どうやって受けるんですか?
流れはこんな感じだよ。
- 講習の通知・申込
所轄消防署経由、または直接センターのHPで講習通知が届きます。オンライン受講希望を選択します。 - 受講料支払い
クレジットカード、コンビニ払いなどに対応。費用は例年通り(約3,000~4,000円前後)。 - 動画視聴+確認テスト受講
期日内にログインして各章を視聴、章末テストに解答。 - 受講修了証の発行
合格者にはPDFで修了証が発行され、データで免状更新の申請が可能です。
オンライン講習のメリット・デメリット
✅メリット
- 移動不要!自宅や職場で受講可能
- 繰り返し視聴できるので理解が深まる
- 業務の合間に分割して視聴可能
- 資料はすべて電子化されダウンロード可能
⚠デメリット
- ネット環境必須(スマホでも可だがPC推奨)
- 動画視聴だけでは集中しづらいという声も
- 視聴期限を過ぎると未受講扱いになる可能性あり
よくある質問(FAQ)
Q:全ての消防設備士がオンラインで受講できますか?
A:現時点では一部の再講習からの導入です。今後、全国で段階的に拡大予定です。
Q:修了証は紙でもらえますか?
A:基本はPDFデータで発行されますが、希望者には郵送申請も可能です。
Q:スマホだけで受講は可能?
A:可能ですが、テスト時の操作性を考えるとPCの方が望ましいです。
今後の展望と設備業界への影響
これからは全部オンラインになるんですか?
まだ一部講習だけだけど、今後は他の資格講習や初回講習にも拡大していく可能性があるぞ。
オンライン講習は今後、消防設備士だけでなく他資格にも波及する可能性があります。
この流れは、建設業・設備業界のDX(デジタル・トランスフォーメーション)推進とも親和性が高く、資格者の確保や育成のハードルを下げる大きな一歩となります。
まとめ:今こそ、デジタル時代の消防設備士へ!
消防設備士のスキルアップと法令順守を支える「講習制度」。そのあり方が、時代に合わせて変わり始めました。
現場のプロフェッショナルである皆さんも、新たな学びの形に柔軟に対応することで、自身の価値をさらに高めていくことができます。